こんにちは。くじら倶楽部の中山孝志です。

「タイムシェアを買ったものの、予約が取れず使いこなせなかった・・・。」これは、当社にタイムシェアの売却のご相談に来るお客様から伺う言葉です。またネット上で「タイムシェアは、予約が取れない」と言ったネガティブな情報を耳にし、心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

前にお伝えしました通り、実際のところタイムシェア自体は万人向きではありません。そのため自分に合わない物件を選んでしまうと、予約ができず、うまく使いこなせない可能性があります。ですので自分に合った正しい物件を持つ事が、なによりも重要なのです。

そこで連載4回目（全7回）となる、今回は、予約が取れることを意識した上での正しいヒルトンのタイムシェア物件の選び方をご紹介します。

●タイムシェアをリセールで買う醍醐味

これまでお伝えした通り、タイムシェアをリセール市場で購入する人は、その価格面でのメリットに大きな魅力を感じています。例えば、ヒルトンから直接購入すると600万円する物件が、リセール市場では1/3となる200万円で買えることがあります。すると、その差額の400万円は、様々なことに活用できますよね。

ただし、ここで重要になるのが、「正しい物件を選んでいるか」です。たまに弊社に対し、「とにかく安い物件が欲しい」 と連絡してくる方がいます。このような方は、価格にばかり気が取られ、実際に自分に合った物件かどうかの検証ができていない場合があります。

物件選びが適正でないと、使いずらい物件を持ってしまうことになります。ですので、タイムシェアの欲しい物件を自分で見つけた方は、本当にその物件が自分で合っているのか、再度検証してください。

つまり、正しい物件をお得な価格で買うことこそが、タイムシェアをリセールで買う醍醐味と言えます。

そして、購入をご検討中の方にとって、一番良いのは、やはり我々くらじ倶楽部にご相談いただくことです。約10分もあれば、どのような物件を買うべきか、あるいは買うべきでないかは見抜けます。ですから、物件の選定は、我々プロに遠慮なくご相談ください。

●リセールは、完売したリゾートこそ選択肢に

ただ、我々のようなプロに相談する前に、「自分である物件を選んでみたい」と言う方もいらっしゃるはずです。そこで、まずは、物件の選び方が分かるようになるための「よい物件選びのコツ」を説明します。

ちなみに、2番目の連載では、失敗しない物件選びの基礎をご紹介しています。ここでは、その基礎を元に、より詳しい物件の選び方となります。

まず皆さんに気を付けていただきたいのが、「ネットで出回る情報の中には、間違っている考えや意見が含まれる」という事です。例えば、リゾート会社からの正規購入だけを前提にし、リセールの存在を考慮せずタイムシェアを評価している場合があります。

言いづらい事でもありますが、実際のところ、リゾート会社の販売員と、当社がお勧めする物件には、大きく違いがある場合が多いです。

その理由として、リゾート会社では、完売したリゾートから、その人に合った物件を紹介することが非常に難しいという背景があります。例えば、ヒルトンの販売員は、完売したグランド・ワイキキアンの物件を紹介することが難しいわけです。一方、リセール物件を扱う当社であれば、そのような物件もご案内できる可能性があります。

ちなみにヒルトンでも、物件をアップグレードしたいオーナーのために、物件を引き取ることがあり、そうした場合は、完売したリゾートであっても、ヒルトンから買える可能性があります。ただ、それをヒルトンが売る際には、「残りの1件です」 のように、即決を促してくる場合も多いと聞きます。

リセール市場であれば、完売した物件ほど売りに出ている可能性が高まります。ですから、正規価格の1/3前後の価格で全ての物件から自分にあったタイプを選ぶことができるのです。

●夏休みにハワイ旅行したい4人家族を例に

例えば、夏休みに4人でハワイ旅行をしたい家族がいたとしましょう。しかも子供が小学校に通っているので、毎年夏休みにハワイに行きたいとします。
そうなると寝室が2つあり、リビングルームのソファベットを使わなくても休める、2ベットルームの部屋をホームで所有したくなります。小学生ともなると、1ベッドルームで親と添い寝では、狭く感じるからです。

そこで、ヒルトンから直接購入で、ハワイに2ベッドルームの物件を持つとすると、基本的には、現在売出し中のグランドアイランダーから選ぶことになります。
ですが、その2ベットルームをヒルトンから購入する場合、ガーデンビューでも価格が$68,000（約700万円）となります。オーシャンビューであれば価格は$136,000（1400万円）です。

つまり、このご家族のタイムシェアに使える予算が600万円だとすると2ベットルームを購入することはできません。その予算内で買える物件としてヒルトンから紹介されるは、１ベッドルームのしかもマウンテンビューかリゾートビューの毎年の権利になります。

一方、リセールで購入する場合。例えば、すでに完売しているラグーンタワーの物件さえ選択肢になります。そして、ラグーンタワーのリセール物件では、2ベットルームのオーシャンビューは$19,000（220万円）で購入が可能です。

また買増しリクエストNo１である海に面した角部屋の2ベットルームのオーシャンフロントでも$30,000(350万円)で購入出来てしまいます。

ちなみに、ラグーンタワーの2ベッドルームのオーシャンフロントをヒルトンから直接買った場合の正規料金は、$90,000です。それが$30,000で購入できるわけですから、これほどお得な買い物はありません。しかも泊まる部屋は正規で購入した方と同じです。

●理想の物件を見極めるための４つの質問

以上の例から、「タイムシェアは、リセール市場で購入するのが良さそうだ」と感じていただけましたか？
そう感じていただけた方に、「どのようにしたら理想の物件を見極めることができるか」をお伝えします。2回目の連載で「間違えのない物件選び」をご紹介しておりますが、今回はその発展版となります。

1. 固定週か浮動週か

1つ目の質問は、固定週と浮動週のどちらを選ぶべきか？です。特に固定週を選ぶべき人が、浮動週を選んでしまわないようにご注意ください。
何度もお伝えしていますが、タイムシェアの短所は、使いたい時に予約が取れない場合があることです。つまり、早めの計画を立てて、ホーム予約で部屋を予約しないと予約が取れないことがある、ということです。

ですから、お正月やクリスマス、お盆を含む夏休み中にハワイに来たいのであれば、絶対に固定週をお勧めします。ヒルトンから正規で購入すると、通常の浮動週（自分で予約を入れて利用するタイプ）の価格に固定週としてのプレミアム料金が加わり高額となります。

プレミアムを含めた価格は、通常1.3倍から、お正月やお盆などは1.8倍の価格設定になっています。それでも、リゾート会社の販売事務所では、お正月やお盆の固定週は希望者が多く、売り切れになるほどです。

以前にもお伝えしましたが、もし自動的に予約されている日に利用しないことがあれば、その予約をキャンセルすればポイントを使って他の時期に1週間の予約ができます。ですから、毎年お盆やお正月に来ない人でも、この固定週のメリットを活用していただけます。

2. シーズンは、プラチナかゴールドか

2つ目の質問は、シーズンは、プラチナとゴールドのどちらを選ぶべきか？です。

ワイキキのプラチナシーズンの物件を持つべき人が、たまに「価格やポイント的にお得だ」という理由から、ハワイ島やゴールドシーズンの物件にアップグレードしている場合がいます。お子さんがまだ学校に通っていて繁忙期にしか休みが取れないのにも関わらず、「ワイキキ以外の物件にアップグレードした」というメンバーさんが意外と多いのに驚きます。

これは、良くある間違いです。その理由は、ワイキキのプラチナシーズンを所有しないと、ワイキキのホーム予約が取りずらくなってしまうからです。希望する夏休みやゴールデンウィークに予約が取れないということが起きてしまえば、何のためにタイムシェアを買ったから分からなくなります。ですので、繁忙期にワイキキに泊まりたい人は、素直にワイキキのプラチナシーズンを選びましょう。

一方、ゴールドシーズンは、リタイヤした人や休みが自由になる人に向いています。5・9・10月を中心に利用することになるからです。またゴールドシーズンには、同じ大きさの部屋と景色であっても、価格がプラチナよりも大幅に安いメリットがあります。そして、その時期は、航空券も比較的安いというメリットもあります。

同じ物件タイプでもゴールドシーズンの物件は、プラチナシーズンよりも3割ないしそれ以上安くなっている場合が多いので狙い目と言えます。

3. クラブ予約で予約を取る自信があるか？

3つ目の質問は、クラブ予約で予約を取る自信があるか？です。

当社では、ヒルトンの物件を既に所有していて予約手配が慣れている人には、「ポイント買い」と呼ばれる方法をお勧めします。これは、ホーム予約の期間の優先予約をするのではなく、クラブ予約の期間にポイントを有効活用しながら予約する方法です。

この方法での予約が出来る人であれば、グランドワイキキアン・アイランダー、そしてキングスランドの大きめのポイントを所有することをお勧めしています。その理由は、管理費あたりのポイント数がお得になるからです。

10,500ポイント以上の物件で、12,600と14,400ポイントの物件はハワイ島であっても特に人気です。この買い方は、ポイント活用に慣れていることが前提となりますので、既存メンバーさんの買い増しの場合にお勧めしている方法です。

4.予算はいくらか？

最後に4つ目の質問は、予算はいくらか？です。予算を明確にすることで、リセール市場で購入できる物件の選択肢が広がります。

例えば、当社のお客様には、リゾート会社の正規価格と比較した結果、リゾート会社から購入せずに、当社からヒルトンとディズニーのアウラニの2物件を購入した方がいます。そして、この方は、リセールを活用したことで、2物件購入しても、正規購入する予算よりも低い価格で物件を買うことができました。

購入する予算を明確にした上でリセール市場を活用すると、
・より自分にあった物件を選ぶ
・同じ物件を1/3前後で購入してその差額分を節約する
など選択肢が広がります。

人によって考え方は異なりますが、同じ所に泊まるのであれば、わざわざ高い金額を払う必要はないわけです。

車であれば中古の車であることを意識してしまうかもしれませんが、リゾート場合には宿泊する場所は全く同じですので、リセールであっても違いはありません。前回話ししたように、正規とリセールの違いは、エリートメンバーになれないことと、将来アップグレードしたい時にヒルトンが下取りしてくれないという違いだけなのです。