不動産市場におけるバケーションレンタルの影響

不動産市場におけるバケーションレンタルの影響

バケーションレンタルの違法賃貸または税金の未納者には、一日1万ドルの罰金が科せられる法改正が今年2019年8月にありました。このニュースは多くの方がご存知かと思います。

バケーションレンタルは地元の貸出し相場に影響を与えていなかった

昨今のバケーションレンタルの一大ブームによって、近隣の賃貸住宅の減少と家賃の高騰が危ぶまれてきました。しかし、バケーションレンタルが集中している地域の家賃は、他の地域に比べて上っていないことが調査によって明らかになりました。

それどころか、2016年から今年までの家賃を比べると、バケーションレンタルが人気のエリアで家賃が減少したところもあります。特に集中している、ワイキキ-カパブル地域のアパートの家賃は 1.5%低下し、カイルアでは一戸建ての家賃が 3.5%値下がりしています。同じ期間に、バケーションレンタルが少ない ホノルル・ダウンタウンの家賃は 2.9%、マッカリー-モイリイリ地域では 1.1%上昇しました。過去 3年間でオアフ全体の平均家賃はアパートが 2.6%上昇する反面、一戸建ての家賃は 3.3%減少しています。

バケーションレンタルに出回った部屋は全体のわずか2.5%(約7千戸)

この調査を発表した リッキー・キャシディー氏は、これはオアフの住宅全体に対するバケーションレンタルの比率が比較的少ないためだと指摘しています。加えて近年、賃貸住宅の市場も急成長し、手頃な価格の賃貸住宅の開発が進んだため住宅不足には陥らなかったようです。

オアフの住宅在庫 27万7千戸に対して、登録されたバケーションレンタルは 7千戸、つまり全体の 2.5%に過ぎません。この他に自宅の一部を短期滞在者用に貸し出している世帯が 2千500戸ありますが、それを入れても住宅市場全体の 3.4%です。

3千戸のバケーションレンタルがワイキキ・アラモアナ周辺

また、全体の半数近く、約 3千戸のバケーションレンタルが、アラモアナホテル、イリカイ、トランプインターナショナルなどのワイキキのコンドホテルに集中しています。このエリアはリゾート地区規制でバケーションレンタルが合法なので、予め一般住宅とは市場が異なります。

リゾート指定地区以外での 30日未満の住宅の賃貸は非合法ですが、規制が緩慢だったため、今まで違法のバケーションレンタルを行っている住宅がありました。今年 8月1日に、違法の賃貸を行った所有者に一日最大 1万ドルの罰金を科す条例が制定されました。ワイキキバニアン、ロイヤルクヒオ、そしてワイキキサンセットでは、1ヶ月未満の貸出しが出来なくなりました。民泊の部屋が減り、短期貸しが出来なくなったコンドミニアムが増えた分、ホテルの需要が高まり、ホテル代の高騰につながる動きは必至かもしれません。